カルロス工務店

軽トラキッチンカーを自作するため設計図を描いてみた。(着脱可能モバイルハウス式)

軽トラキッチンカー 寸法

こんにちは、カルロス(@crls1031)です。

この度「軽トラに載せるキッチンカーを作ってほしい」という依頼を頂いたので、意気揚々と設計図を描いてみました。

(全て表記なしの数値はmmです)

完成図

まずはこちらが完成図です。

寸法を把握するのがメインで考えています。

 

軽トラキッチンカー 寸法

 

まず法律の確認ですが、押さえておくべきなのは3点あります。

    ① 高さが2.5m以内

    ② 軽トラと荷台を含めた全長が「軽トラの全長+10%以内」

    ③ 重さが350kg以内

これを守らなければ問題になりますので、しっかりと把握しましょう!

 

ここでは必要な寸法を割り出しておきました。

運転席の上部はリーゼント部分(正確にはポンパドールw)はまだ伸ばせますが、2500と荷台後ろにはみ出した部分340を足した2840で仕上げることにしました。

 

    こちらでは

    ・車体全長 3395

    ・地上から荷台までの高さ 655

    ・荷台横幅 1410

    という前提で寸法を出していますが、軽トラによって寸法は異なります。

    各自で寸法にあったデザインにしましょう!

1.底面

まずは底面の骨組みの図です。

 

軽トラキッチンカー 底面骨組み

 

底面はイーニッサン(30*40の木材)を1尺ピッチで組みます。

外壁の仕上がりは32(合板6*2、外装用サネ付き板10*2)のため、完成横幅1410から32を引いた1378で骨組みを作ります。

底面は水に濡れる部分で腐りやすいため、防腐剤入り外装用塗料のキシラデコールで塗装しておきます。

2.天板

続いては天板です。

底面から作り始め、壁まで立ち上がった後に別で作っていた天板を乗っける予定です。

 

 

床と同様に1尺ピッチ、イーニッサン(30*40)で組みます。

壁より各50ずつはみ出すように作るため、完成の寸法「2840*1410」に100ずつ足し、「2940*1510」で骨組みを組みます。

天板は骨組みを組んだらその上に合板6、アスファルトルーフィングと平トタンで雨対策をします。

天板の厚みは48(平戸トタン1、ルーフィング1、合板6、垂木40)となります。

 

天板を受ける側(前後左右の壁)も見ておます。

 

軽トラキッチンカー 天板受け側

 

今回は天板を開閉式にするという挑戦をします。

通常小屋は各面を結んで頑丈になるのですが、今回はその天板の面が無くなります。

なので重力を浴びた壁は前後左右にぐにゃんぐにゃん動いたり拗れたりする可能性が高いです。

なので、四隅に火打を用意します。(黄色の軸)

これで直方体がずれて平行四辺形になるのを防ぎます。

あとは左右面の壁を結ぶことで重力によって壁が開いてしまうのを防ぎます。

本来ど真ん中に結びたいのですが、営業中の作業で邪魔になるので、リーゼント開始部分に設置することにしました。

3.左右図

続いては左右面です。

 

・観音扉、小窓

・突き出し窓、その下には畳めるカウンター

・換気扇

 

左面は観音扉を設置し、右側は突き出し窓を作ります。

室内を極力広く取りたいので天井・底面は最低限で仕上げました。

したがって室内高さは法律のMAX高さ2500から、地上から荷台の高さ655を引いて1845。

1845から底面52、天板48を引いた1745が室内の高さになります。

 

    ☑️ 室内高さについて

    おそらく小屋を積むと重量で荷台が沈むので、もう少し高さを取れる気はしています。

    それは各自の判断ですね!

 

間口が広いので扉枠の上、梁に当たる部分は間柱(105*30)を使います。

ゆえに間口の高さは1745-105(梁)-19(窓枠)=1621となります。

4.その他

その他細かい点について書いておくべきことを連ねておきます。

全部で4つです。

① 着脱は単管パイプを活用

モバイルハウスの場合、軽トラの積載物として軽トラのまま車検を通すと税制上お得です。

なので、軽トラ自体に固定するのではなく、着脱を可能にする方法が望ましいです。

今回は壁に単管パイプが入る穴を用意し(普段は塞いでおく)、そこに単管パイプを差し込んで、ジャッキアップのベースを使って浮かせるシステムを作る予定です。

単管パイプを差し込む部分にはあらかじめ強い木材を抱かせておき、外壁が壊れないようにする予定です。

 

    ☑️ 完成をまて!

    実際にできた後に写真で共有できればと思っています。

 

② 外装のデザイン

クライアントの要望により、外壁は

 ・腰壁は茶色っぽく

 ・上部はジョリパッドで白く

という要望です。

なので、腰掛け部分には羽目板を使用する予定です。

 

羽目板、ジョリパッドにたどり着く前の下地段階は

 1 イーニッサン骨組み

 2 タイベック(防水透湿シート)

 3 合板6

とする予定です。

羽目板はビスだけではなく、合板とボンドでくっつけたいので、骨組み・タイベック・合板という順番にしました。

通常の小屋作りの場合は2と3の順序が逆ですね。

③ その他は骨組みパネルを用意

運転席の後部、上部、リーゼント全面図面は用意していませんが、各自寸法をだし、骨組みでパネルを作って設置する予定です。

だいたいこんな感じですね。

 

キッチンカー

 

これは運転席後部の骨組みを作りました。

わざわざ図面を用意するまでではないので、現場で1つずつ計算できればと思います。

④ 建具は合板ペタペタ方式

建具も作ります!

(通常の現場では建具職人、専門の方が作りますがね)

 

軽トラキッチンカー 建具

左側は観音扉、右側は左側面の前にある突き出し窓です。

 

通常寸法のあった木材を組んで作りますが、これはモバイルハウスです。

普段の振動で確実に垂れてくる※ことが考えられます。

(※ 「垂れる」とは吊り元じゃない方が重力で下がってくること)

なので、合板で下地を作り、それにボンドとビスで貼る方式を取ります。

合板は頑丈なので、普通に建具を組むよりは垂れることを防ぐことができるでしょう。

まとめ:作ってみよう!

ここまで図面を用意したので、きっと大丈夫でしょう!

過去2回の経験と、現在現場で培った技術を持って、いいものを作りますよ〜♪