カルロス工務店

【オリジナル・オーダー】大工が考えた木製・DJブースの作り方

木製 DJブース

こんにちは、カルロス(@crls1031)です。

この度、知り合いから「DJブースを作る相談をしたい」とのことで、引き受けました。

結果的に予算オーバーのため、製作には至りませんでしたが、いい思考実験だったので、こちらにまとめておきます。

お客さん「幅1280mm、奥行550mm、高さ900mの木製DJブースを作りたい」

お客さんが作りたいものをヒアリングし、絵に起こしていきました。

木製 DJブース

うん、絵を描くと夢が膨らみますね・・・!

お客さんが想定しているのはこんな具合の木製のものでした。

これなら「OSBのデザインがいいのでは?」「パイン集成材だとどう?」など話を深め、結局針葉樹構造用合板をメタリックに塗るなどをしたいとのことでした。

予算削減のため、製作は僕がしますが、塗装はお客さんがすることに決まりました。

天板と底面を30mm厚、間仕切りと中段を18mm厚、外壁は12厚で作る木製DJブース

最終的に出た図面はコチラ。

木製 DJブース

板厚は考慮されておりませんが、イメージとしては捉えられます。

お客さんが優先したいのは

  • 天板の1280mm × 550mmの広さ
  • スピーカーの入るところの290mm × 550mmのサイズ

でした。

なのでここさえ守っていれば、他の部分で板厚のしわ寄せがいっても問題ないとのことでした。

 

また図面ではわかりづらいですが、中段は仕切られておらず、大きなスライドの引き出しが用意されてあります。

さて、これを受けて、実現できる木材選びをしていきましょう・・・!

作り方1.底面は30mm厚のパイン集成材

底面は車輪を取り付ける必要があるので板厚が必要です。

お客さんは4つの車輪を求められましたが、建築の床を考えると、45mm角の根太を飛ばすのに大引の910mmピッチ。

ゆえにDJブースとはいえ、30mm厚で1280mm飛ばすのは怖いので、車輪を6つにすることを提案しました。

車輪は30mmくらいのコーチスクリューで止めます。

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【 以下、リンクは参考画像程度に捉えてください 】

作り方2.間仕切りと中段は18mm厚のパイン集成材

中段は間仕切り壁が700mmピッチであるので、18mm厚のパイン集成材で作ることを考えました。

12mm厚だとビスが打ちづらいし、30mm厚ほどはいらないだろうという僕の考えからです。

作り方3.引き出しの面と天板は30mm厚のパイン集成材

大きな引き出しは[ 1280mmー(スライドレールの厚み分)]を支えなければならないので、30mmのパイン集成材に決めました。

1層目と2層目の段を作り、1層目を左右と真ん中のスライドレール3つ、2層目を引き出しの面ということも検討しました。

が、今回はスライドレール2つ、天板30mm厚で作ることを挑戦しようと思いました。

(モノタロウの400mmスライドレールの耐荷重が35kgとなっていたので、問題ないでしょうという見積もりです)

天板は1280mmスパン飛んているので30mm厚です。

前をスペース空けることで、中段との配線を通しやすくする予定でした。

スペースの前には見切りを作って、隙間に物が落ちにくく作る必要があるな、と思いました。

作り方4.外壁は12mmの針葉樹構造用合板

各層の段ができたところで、最後は12mmの針葉樹構造用合板で閉じます。

高さは [ 900mm(天板の仕上がり高さ)+ 150mm(天板を囲う壁の高さ) – x(車輪の高さ) ] だろうなと想定していました。

その他、細かい作り方の一覧

新しいものを作るときにはワクワクするもので、作り方を諸々妄想しておりました。

詳細な作り方の妄想
  • 木材はマシンカットを依頼し、材料の”トリ”的にこう切ろう
  • 外壁の”トメ”はフィニッシュとボンドでつけよう
  • 見えるビスはダボで隠そう
  • エキスパンドメタルは押縁で固定しよう
  • 引き出しの面、配線のスペースには見切りを作って物が落ちづらいようにしよう

実際に作るとなると、こうしようと様々なことを妄想していました。

資材の購入リスト

実際に見積もりを作る上で、拾った資材の一覧(個数、価格)も今回に限り載せておきます。

価格 数量 合計
パイン集成材(30厚、550幅) 16,280 1 16,280
パイン集成材(30厚) 6,980 2 13,960
パイン集成材(18厚) 5,980 2 11,960
構造用針葉樹合板(12厚) 1,380 2 2,760
エッキスパンドメタル 5,000 1 5,000
キャスター(耐荷重50kg / 個) 438 6 2,628
スライドレール 1,300 2 2,600
スリムビス(25) 590 1 590
スリムビス(45) 590 1 590
コーチスクリュー(30) 539 4 2,156
マシーンカット ① 50 12 600
マシーンカット ② 110 2 220
ダボ 332 1 332
資材合計 59,676

まとめ:オリジナルオーダーの木製DJブースを作りたかった

ホームセンターに足を運んで材料の価格を調べ、

なかった木材を材木屋に聞き、

ホームセンターに売っていなかったメタルの材料を鉄工所に訪ね・・・

作る気満々だったからこそ、諸々調べていたんですけどね・・・

まぁ、しょうがないっすよね〜・・・(悔しい)

 

資材購入リストも載せましたし、明朗会計を証明するために、見積書を載せておきますね。

DJ ブース 見積もり

 

この経験を活かし、日々の製作に勤しみます!

万が一オリジナルオーダーの木製DJブースを作りたい方がいれば、いつでも相談に乗りますので〜^^