こんにちは、カルロス工務店(@crls1031)です。
今までたくさんの民泊立ち上げの建築に関わってきましたが、自社でも運営してみたいと思い取り組んでおります。
そこでオーナーとの契約をどうするか話し合いを重ね、今回は以下のような形で進めることになりました。
皆さんの参考になればと思い、公開してみます。
Contents
利益按分の民泊契約書を公開
これが実際に作った契約書です。
契約書1枚目
契約書2枚目
これはネットで取得した「建物使用貸借契約書」を僕なりに編集したものです。
故に、弁護士などによるリーガルチェックは行ってありません。
これを参考にするのは良いですが、いざ紛争になった際にこの契約書によって不利になったとしても責任を取れません。
ご利用はご計画的に・・・!
利益按分の民泊契約書を解説
以下に僕なりのポイントを解説していきます。
第0条 賃貸契約ではなく、建物使用契約
建物使用貸借契約書
貸主 ⚪︎⚪︎(以下「甲」という)と借主 株式会社カルロス(以下「乙」という)は、後記する不動産(以下「本件建物」という)について、以下のとおり使用貸借契約(以下「本契約」という。)を締結する。
通常、賃貸契約だと思われますが、今回契約を結んでいるのはお義父さんです。
お義父さんとリスペクトを保ちながら健全に運営するために使用契約にしております。
賃貸契約だと借りている側(僕)の力が強くなるようなので、オーナーに最大限のリスペクトを示すために使用契約としております。
赤の他人と契約する際には、賃貸契約の方が望ましいでしょう。
ただ定期借款とかになりがちですよね。
第1条 粗利の55%支払いで貸与
第1条
1 甲は、甲の所有する本件建物を乙に民泊運営する際の粗利益の55%支払いにて貸与する。
2 粗利益とは民泊運営の売上から水道代、電気代、ガス代、清掃代、リネン代、民泊保険料、通信費、消耗品費、予約サイト手数料を引いた金額とする。
3 乙は民泊運営の各諸経費をまとめ、毎月末に甲に売上を報告する。
4 民泊立ち上げに掛かる費用は乙の負担とする。
粗利の55%支払いで貸与するという契約なので、粗利の定義を記しました。
つまり民泊運営にかかる経費は
- 水道代
- 電気代
- ガス代
- 清掃代
- リネン代
- 民泊保険料
- 通信費
- 消耗品費
- 予約サイト手数料
ということになります。
さらにスプレッドシートに記入し、共有することで情報を開示します。
実際に現在ではこのように記入しておリます。
これをまとめて毎月末報告することで健全に運営していくつもりです。
以降は普通の契約書
第2条
1 本契約の期間は、令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日から令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日までの10年間とする。
2 前項の期間満了前であっても、甲は、2か月前に乙に予告することにより、本契約を解除することができる。
第3条
乙は、本件建物を民泊施設としてのみ運営することとし、それ以外の用途に使用してはならないものとする。ただし、親族や友人を招いて使用することは例外とする。
第4条
1 乙は、甲の書面による承諾がない限り、本件建物の増改築又は改修をしてはならない。
2 また、乙は、第三者に本契約の使用借権の譲渡および本件建物の転貸をしてはならない。
第5条
乙が本契約の規定に違反した場合は、甲は催告その他の手続を要さず、直ちに本契約を解除することができる。
第6条
1 事由の如何を問わず本契約が終了するときは、乙は直ちに本件建物を甲に返還するものとする。
第7条
甲及び乙は、本契約に定めのない事項については、別途協議して解決するものとする。
第8条
本契約に関して生じた紛争については、本件土地の所在地を管轄する地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
不動産の表示
所在 ⚪︎⚪︎
種類 ⚪︎⚪︎
構造 ⚪︎⚪︎
床面積 ⚪︎⚪︎
以上、本契約成立の証として、本書を2通又は本書の電磁的記録を作成し、甲乙記名押印若しくは署名又は電子署名のうえ、各自保管する。
令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日
甲 氏名 株式会社カルロス 代表取締役 小林勝宗
住所 あきる野市⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎ 印
乙 氏名 ⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
住所 印
氏名 ⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
住所 印
あとは特段普通の契約書通りですかね。
僕が追記したのは「10年契約」「親族や友人を招いて使用することは例外とする」としたところくらいでしょうか。
10年契約といってもあっち側の意向で2ヶ月前に予告すれば解除は可能です。
売却も検討されているからです。
こんな具合で契約をしながら、商売としてしっかり成り立つように努めます!